毎年恒例!暑い季節に最適の自家製梅シロップづくり!

夫(S)の投稿

これまで主にガジェットについての投稿をしてきましたが、箸休め的な話題ということで、今回はここ数年この時期にしている梅シロップづ作りについてです。

なお、筆者が書くジャンルについてはガジェットに限らず、身の回りの様々なことについて書きたいと思っていますが、やはり記録しておきたいと思うのがガジェット関連に固まってしまっていた、という状況です。

梅シロップづくりのきっかけ

筆者は田舎の農家出身です。
これも追々書いてみたいと思いますが、現在も親と兄弟は実家で農業を営んでいます。

親戚には梅の生産をしている農家もいたりして、幼いころから梅酒を漬けたり、同じ要領で他のフルーツを漬けてシロップにしたりということが、実家で当たり前に行われてきました。

大学進学をきっかけに都市部に進出して、転職・結婚を経た後も都市部近郊にそのまま住んでいますが、弟が農業を継ぐタイミングや、筆者の結婚のタイミング、子供(筆者の親にとっては初孫)が生まれたタイミングなど、いろんなきっかけで実家と頻繁にやり取りをするタイミングがありました。

梅に関しては、筆者が就職して数年後、弟が実家の農家を継ぐことになった際、知り合った農家友達に梅の実を大量にもらったことがきっかけです。

筆者にもいい梅の実を大量にもらったから要らないか、という連絡が来ました。
当時は一人暮らしだったため、特に毎年梅をどうするなど考えてもいなかったのですが、その知らせを聞いてふと「梅酒でも漬けてみるか」と思い、初めて梅酒を漬けることにしてみました。

その年以降、毎年5月後半になるとスーパーで青梅をチェックして、梅酒を漬けていました。

私はお酒を飲むのですが、甘いお酒は好んで飲みません。
もっぱらウイスキー、ビール、焼酎、日本酒がメインで、あとはご当地のお酒をちょいちょいといただく程度で、梅酒も漬けるもののあまり自分では飲んでいません。
独身の頃は、飲み会に持っていったり、おすそ分けをしたりした際に消費していたのですが、結婚して子供ができるとアルコールなしの集まりも増え、梅酒の消費が滞るようになりました。
加えて、妻も妻の両親もまったくお酒は飲みません。

こうなると、梅酒を漬けても増えるだけ勿体ないということになり、周りの人がより喜ぶ梅シロップだけを毎年漬けよう、という流れになり、今に至ります。

必要な材料

さて前置きが長くなりましたが、梅シロップ作りに必要な材料です。

果実酒用ビン

いきなり食材そのものではないのですが、梅シロップ作りには必須です。

所謂梅酒を漬けるときに使用するビンを思い浮かべてください。

大きさは、5号で4リットル、7号で5リットル、とかなり大きめです。
一人暮らしの時は、正直邪魔なサイズでした。

最初はお試しで少量だけ漬けてみたいという方は、100円ショップで900ml程度のビンが売っていますので、こちらで試してみるとよいです。

我が家では大量生産して、飲んだり配ったりするので、5リットルのビンで漬けて、余った材料を100円ショップのビン数個で調整するように漬けています。

青梅

毎年5月中盤頃になると、スーパーに青梅が並び始めます。

青梅には大きさによって大きさの等級があり、M~4Lくらいまであります。
基本的に大きくなるほど果肉の部分が大きくなります。
種の大きさは変わらないので、大きい等級のものほど1kgあたりの果肉の量が多くなる、ということですね。

等級の大きい梅ほど、果肉の成分をシロップが吸いやすくなるのですが、その分値段も上がってきます。
都市部のスーパーだと、等級を選べるほどの品ぞろえがなかったりするので、味にそこまでこだわりがなければあるものを買ってみて良いと思います。

近年はAmazonとかでも農家直送のものが売っているようです。

氷砂糖

これも、梅酒の季節になるとスーパーの目立つところで陳列されるようになります。
それ以外の季節は、砂糖のコーナーに並んでいることが多いと思いますが、在庫が少なくなっているかもしれません。

梅と氷砂糖は大体1対1の割合で用意しておきます。

氷砂糖には大まかに、ロックタイプとクリスタルタイプがあります。
ロックタイプは自然結晶、クリスタルタイプは機械による結晶で、ロックタイプの方が溶けやすいという性質がありますが、こちらもお値段はその分高いです。

シロップ作りにはロックタイプが適していると書かれているものも多いですが、時間を掛ければクリスタルタイプでも問題なく仕上がります。

氷砂糖の代わりに、黒糖や甜菜糖を使うと、それぞれの糖の風味が加わってまた別の味わいにないます。

消毒用アルコール

シロップを寝かせている間に、ビンの中で菌が繁殖しにくくするために、最初にビンの消毒を行うためのアルコールです。

一般的な食卓用のアルコールで十分で、わざわざ新しく買う必要はないです。
筆者は風味の強くないウイスキーで代用しています。
(最終的に煮沸消毒をするので、アルコールは残りません。)

つまようじ、竹串など

青梅のへたの部分を取り除くためのものです。

これもたいていは簡単に取れるので、特別なものを用意する必要はありません。

酢(なくても可)

製法にもよりますが、最後に加熱殺菌を行わない場合は、殺菌のために酢を入れるとよいです。
酢は大体、ビンの容量の1割を目安に入れます。多く入れるとその分酸味が立つようになります。

加熱殺菌、酢による殺菌とも、どちらもメリットとデメリットがあります。

加熱殺菌
・寝かせた後に殺菌できる。
・余計なものを添加しなくてよい。
・梅の風味が飛んでしまう可能性がある。
・シロップの水分が飛んでペースト状になりやすくなる。

酢を加える殺菌
・寝かせている間の梅の発酵を防止できる。
・好きな酢を加えることで好みの味に調整できる。
・本来の梅シロップの風味からは少し変わってしまう。
・入れすぎると酸味が強くなる。

我が家では数回の梅シロップづくりの経験から、少量の酢を加えておき(1割も入れないです)、加熱殺菌も行うようにしています。
一度に大量に作るので、必然的に保存期間も長くなるためです。

作り方

さて、材料がそろったら実際に梅シロップを漬けていきます。

梅の下処理

今年は、産直スーパーで見つけた和歌山県産 南高梅 L 1袋525円(+税)の梅を使います。
さすが産直スーパー、安いです。

まず、梅を水で軽く洗います。
そんなにごしごし洗わなくても大丈夫です。
洗った梅は、水に2~3時間程度つけておき、アクを抜きます。

あく抜きが終わったら、キッチンペーパーなどで水気をふきながら、梅のヘタの部分を取り除きます。
爪楊枝などでヘタの部分をつつくと、割と簡単に取れてくれます。

ヘタを取って水気を切った梅は、保存袋などに入れて冷凍庫で1番凍らせます。
梅シロップの場合は梅酒に比べ取り出すまでの期間が短いため、冷凍することで梅の繊維が壊れ、成分を抽出しやすくなるようです。
青梅がまだまだ熟す前の青い状態の場合は、凍らせる前につまようじやフォークなどで穴をあけておくと、より漬けた際に成分が染み出しやすくなります。

ただし、本来は凍らせたり穴をあけたりする前の状態の梅を、時間をかけてシロップにするのが一番おいしいとされ、この辺りは色んな条件とのトレードオフですね。

ここまでの工程は写真を撮り忘れましたが、凍らせた後の状態です。

ビンの洗浄

ビンに詰める前に、ビンをきれいに洗浄します。

まずはビンをきれいに洗い、その後水気をよく切ります。
その後、消毒用のアルコールで内部を消毒します。
筆者の場合はウイスキーを少量入れ、回して内部を洗浄しています。

消毒後はアルコールの匂いが飛ぶように乾かします。

ビン詰め

凍らせた梅をビンに詰めていきます。
梅と氷砂糖を交互に、なるべく梅と砂糖が当たる面積を大きくしながら入れていきます。

とはいえ、最終的には全て溶けた氷砂糖に使ってしまうので、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。

全て入れ終わったら、酢を入れる場合は最後に上から酢を回し入れます。

あとは密閉して、寝かせる準備は完了です。

買った梅が中途半端に残ってしまったりした場合は、1日程度置いた後に入れるとよいです。
氷砂糖が溶けるのと、梅がしぼむのとで、いい具合にスペースができると思います。

熟成

ここから2~3週間の間寝かせます。
氷砂糖が徐々に解けたシロップに、梅の成分が少しずつしみ込んでいきます。

保存はなるべく直射日光が当たらないところで行うとよいです。
寝かせる間は1日1回程度、ビンをゆすって梅の表面に糖を掛けていきます。
こうすることで梅から均等に成分が抽出されます。

より長期間熟成させると、梅の味はよりしみ込んでいきますが、梅が発酵しやすくなるので注意してください。
長期熟成をしたい場合は、酢による発酵防止は必須です。

保存

熟成が完了したら、梅を取り出し、シロップを保存します。

筆者はここで加熱殺菌を行うので、その工程も説明します。

ビンから鍋にシロップを取り出し、不純物を取り除いて温めます。
稀に取りそびれたヘタの部分などが浮いていることがあります。

小さな気泡がポコポコ浮く程度(70℃くらい)で10分~15程度加熱します。
大量に作った際はあまり心配はないですが、焦がさないように加熱中はこまめにかき混ぜます。

加熱が終わったら、別で殺菌済みの容器に戻して冷まし、冷蔵庫で保管します。

これで少なくとも数か月程度はもちます。

完成

あとはお好みで飲むだけです。

我が家では炭酸で飲むことが多く、ほんの少量のシロップを炭酸で割って飲むと、夏の暑さに最適なさわやかな梅ジュースとなり、妻や妻の両親にも大変好評です。
体感ですが、1割でも味が濃いくらいに感じるので、ほんの少量だけでよいです。

保存容器にもよりますが、口の広い容器で保存している場合は、杓子(カンロ)ですくうとちょうど良いです。スプーンだとなかなかうまくすくえません。

我が家の梅シロップも、これから熟成期間になるので、飲めるのは6月中旬以降になるでしょうか。
既に一般のスーパーの店頭にも、果実酒向けの青梅が並び始めているので、皆さんもぜひ試してみてください。

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